2009年9月7日(月)
8月28日、最高裁は2010年の裁判員候補者が全国で34万4,900人になると発表した。有権者302人に1人が候補者に選ばれる計算。
日本弁護士連合会(日弁連)刑事弁護センターが全国の判例を基に量刑目安をデータベース化する検討を始めた。裁判員裁判で弁護士が「求刑」できるようにするのが目的とされる。8月30日、毎日新聞が報道した。こちら
8月31日、最高検は裁判員制度スタート(5月21日)から8月28日までに全国の地検・支部が対象事件で延べ493人を起訴したと発表した。罪名別(未遂含む)では(1)強盗傷害115人(2)殺人111人(3)覚せい剤取締法違反45人、などの順。
以上、毎日新聞が報じた。こちら
強盗致傷罪で起訴された被告人の弁護人を務める川村理弁護士が9月1日、裁判員制度は憲法違反として、裁判員裁判で審理しないよう地裁に申し立てたことを明らかにした。
9月2日、強盗・強姦という性犯罪事件についての裁判員裁判の公判が青森地裁で始まり、4日、検察官の求刑通り被告人を懲役15年とする判決を言い渡した。
裁判員裁判としては初めての性犯罪事件だったことから、地裁は裁判員候補者の中からの裁判員の選任にあたって女性被害者の個人情報が漏れないよう、また公判の中で女性被害者の個人情報が傍聴席へ伝わらないような配慮がなされた。
なお、この裁判では男性5人、女性1人が裁判員となった。
最高裁は9月16日、広報用映画「裁判員〜選ばれ、そして見えてきたもの〜」(約70分)上映会を開催する。また、最高裁・法務省・最高検・日弁連は10月3日、「法の日」週間記念行事「法の日フェスタ 親子大歓迎! みんなで知ろう! 裁判員制度」を開催する。
  裁判員裁判については今後全国各地の裁判所で次のように予定されている。
(編集部注:裁判員裁判の対象となるのは、死刑又は無期の懲役・禁固に当たる罪の事件と、それには当たらなくても、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪(例えば、傷害致死)の事件である。なお、覚せい剤取締法違反の場合、法定刑に無期懲役が規定されているのは、営利目的の輸入・輸出・製造の罪であり、裁判員裁判の対象も、それらの罪の事件に限定される。)
  【神戸】殺人未遂(9月7〜9日)
【大阪】覚せい剤取締法違反(9月8、9日)
【山口】殺人未遂(9月8、9日)
【さいたま】強盗致傷(9月8〜11日)
【福岡】覚せい剤取締法違反(9月9〜11日)
【和歌山】強盗殺人(9月14〜16日)
【千葉】強盗致傷(9月14、15、17、18日)
【高松】現住建造物等放火(9月15〜17日)
【福岡】殺人(9月15〜18日)
【津】強盗致傷(9月15〜18日)
【千葉】覚せい剤取締法違反(9月28〜30日)
【横浜】殺人(9月29日〜10月1日)
【福島郡山】殺人(9月29日〜10月1日)
【さいたま】現住建造物等放火(9月30日、10月1、2、5日)
【大阪】覚せい剤取締法違反(10月5〜7日)
【東京】強盗致傷(10月6〜8日)
【徳島】殺人・現住建造物等放火(10月6〜8日)
【名古屋】強盗致死(10月6〜9日)
【福井】強盗致傷(10月6〜9日)
【岡山】殺人未遂(10月6〜9日)
【岐阜】殺人未遂(10月6〜9日)
【秋田】現住建造物等放火未遂(10月7〜9日)
【福島】現住建造物等放火(10月7〜9日)
【宮崎】現住建造物等放火(10月7〜9日)
【大阪】強盗致傷等(10月7〜9日)
【大分】殺人(10月13〜16日)
【熊本】傷害致死(10月14〜16日)
【福岡】強制わいせつ致傷(10月20〜22日)
【甲府】殺人未遂(10月20〜22日)
【静岡沼津】強盗致傷(10月26〜28日)
【鳥取】強盗殺人未遂(10月27〜29日)
【松江】強盗致傷(10月27〜29日)
【大阪堺】強盗致傷等(10月27〜29日)