書籍『朝日訴訟から生存権裁判へ』(その2) 筆者:H・O
2014年7月7日
 
前回からの続き>

 生活保護の老齢加算と母子加算の減額・廃止の取り消しを求め、全国各地で「生存権裁判」が始まりました。母子加算の裁判は、2010年に裁判の原告団・弁護団・厚生労働大臣3者が画期的な内容を含む合意文書を交わして終結しましたが、老齢加算の裁判には全国で100人を超える人たちが原告として提訴、いまなお各地で続いています。この裁判を支援する組織が多くの都道府県につくられ、支援運動が広がっています。
 母子加算に関わる3者合意は「裁判闘争」の成果であり、当事者のたたかいが司法、そして行政を動かしています。
 この本にはこうしたことが綴られ、司法というものの役割を考えさせてくれます。
 この「生存権裁判」に際しても朝日訴訟の経験は教訓的だということもこの本は明らかにしています。
 
【書籍情報】
2014年5月、あけび書房から刊行。編者は生存権裁判を支援する全国連絡会。定価は本体800円+税。