書籍『レクチャー日本の司法』(その2) 筆者:H・O
2014年4月21日
 
前回からのつづき>

 第2章「憲法に根ざす裁判へのアクセス」では、まず裁判というものが日本国憲法の中でどのように規定されているかを確認しつつ、司法権の概念、その歴史・限界などを整理しています。そして、「裁判を受ける権利」と「適正手続の保障」についての憲法の規定と解釈を解説します。このうち、とくに刑事手続についての日本国憲法の規定は明治憲法における規定を革命的に変更していることとその内容を明らかにしています。
 この章では、民事司法へのアクセスについても詳しく解説しています。団体訴訟やクラス・アクション等をめぐる問題状況などにも言及しつつ、2006年に創設された日本司法支援センター=法テラスの役割と業務、市民が司法を利用するにあたっての多様な支援制度も紹介しています。

<続く>
 
【書籍情報】
2014年2月、法律文化社から刊行。編者は川嶋四郎・同志社大教授と松宮孝明・立命館大教授。定価は本体2,500円+税。