書籍『リーガルハイ』(その1) 筆者:H・O
2013年12月9日
 
 人気テレビドラマがノベライズされた本です。
 勝って大儲けできるかどうかで依頼受諾を判断し、そして受けた裁判では絶対に勝つ弁護士。依頼者が理不尽な思いをさせられている側なのか、その逆なのか、なんてことはまったく意に返さない。とにかく依頼者を勝たせることに徹する。依頼者にとっては頼りがいのある弁護士、ということになる。
 一方、その弁護士のもとで働く新米の女性弁護士はだいぶ違っていて、とにかく社会的経済的弱者を救う、社会の不正義にとことん立ち向かう、堅物というか、理想に燃えた、そういうタイプ。
 この2人を中心に展開される法廷コメディです。弁護士のキャラの違いを楽しめ、またどんでん返しも多くてスリリングですが、読む人々と、弁護士はどうあるべきか、ということを少し突っ込んで考え語り合いたいと思いました。
 
【書籍情報】
2013年8月、扶桑社から刊行。脚本は古沢良太さん。定価は630円(税込)。