書籍『検察 −破綻した捜査モデル』(その3) 筆者:H・O
2012年9月10日

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 第5章「『検察の正義』って本当に正義?」は、検察の調査活動費(調活費)の流用問題から検察への信頼が失墜している状況を明らかにしています。情報提供者への謝礼などに使う調活費を検察幹部が飲食費などに流用していたこと、その内部告発の“口封じ”、などを明らかにしています。
 第6章「メディアは検察の共犯者なのか」はメディアとの関係に焦点をあてながら、検察の問題点を指摘し、第7章「検察の組織と出世双六」は検察の組織と検察官をめぐる内部の状況を明らかにし、その問題点と改革課題を提供しています。
 検察という組織を知ることができるコンパクトな本です。

 
【書籍情報】
2012年8月、新潮社から新潮新書として刊行。著者は村山治さん(朝日新聞編集委員)。定価は740円+税。