書籍『これからの法教育 − さらなる普及に向けて』 筆者:H・O
2011年11月21日

 1990年代頃から「法教育」という言葉が学校で使われ始め、司法制度改革審議会意見書(2001年)にもとづく、裁判員制度導入などの改革とあいまって、それは徐々に広がり、法教育の学会もつくられました。
  本書は関東弁護士会連合会がこれまでの法教育の到達状況や問題点を整理しつつ、「さらなる普及に向けて」の課題を提起しています。各地の弁護士が、実際に学校に赴いての教育実践をふまえて分析・提言しています。
  中学生は「公民」、高校生は「現代社会」「政治経済」などで法を学びますが、中学生・高校生に、どのような目的で、どのような内容を、どのような方法で法を教えるのかは、たしかに難しいところがあるでしょう。この本には、具体的な法教育実践例も紹介されています。また、諸外国の法教育の状況も報告されています。子どもたちが法の基本的な考え方を身につけ、社会にはばたいていけるよう、法教育の「さらなる普及」を願ってやみません。

 
【論文情報】
2011年10月、現代人文社から刊行。編者は関東弁護士会連合会。定価は本体1,800円+税。