『芦別事件を知る −事件が語る今日的意義』 筆者:H・O
2011年8月15日

 1952年に北海道芦別で鉄道爆破事件があり、その犯人として2人が逮捕・起訴されました。2人は一審で有罪になりましたが、二審で逆転無罪となり、確定しました。その後、2人の逮捕・起訴は違法だったとする国家賠償請求訴訟がおこなわれ、その第一審は原告の請求を認めました(二審・最高裁では認められませんでした)。
  冤罪事件はいまも後を絶ちません。それは今日的問題なのです。この本は芦別事件と裁判の経過を追いながら、刑事司法のあり方を考えるシンポジウムなどを収録したものです。芦別事件においても2人は別件で逮捕され、長期間拘束されることになりました。シンポジウムでは事件関係者が当時を語るとともに、刑事法学者である、村井敏邦・龍谷大教授(当時)、白取祐司・北大教授、大出良知・東京経済大教授が、冤罪がどのようにつくりだされるか、冤罪をなくしていくためには何が必要なのかを、などについて、これまでの刑事司法改革の経緯と今後の課題について語っています。
  この本では様々な冤罪事件の経緯も紹介・解説されています。

 
【書籍情報】
2011年7月、HuRP出版から刊行。編者は人権・平和国際情報センター。定価は本体952円+税。この本の注文は直接人権・平和国際情報センターまで連絡してください。こちら