裁判員裁判時代の傍聴運動を!   投稿者:H・Oさん(会社員) 2009/11/9
 11月6日、裁判員裁判を傍聴しようと東京地裁に行った。
この日の裁判員裁判は殺人未遂罪に問われた被告人についての裁判。今年8月に始まった裁判員裁判の公判の初日、2000人を超える市民が傍聴券を求めて列をつくった。この日に並んだ市民は92人だった。さすがに3ヶ月もたつと裁判員裁判への市民の関心は薄れてきた。しかし、列の3分の1くらいは若い人だった。カップルも何組か来ていた。
残念ながら抽選にはずれ、傍聴できなかったが、若い人たちが裁判員裁判に関心を寄せていることを知った。
“裁判員は結局お飾り。裁判官の判断にお墨付きを与えるだけ。”という裁判員制度批判があるが、果たしてそうなのか? 多くの裁判員経験者が会見で感想を語っているが、みな真剣に裁判員裁判に臨んでいると思う。いま裁判所には新鮮な風が吹き込まれているのではないか。しかし、報道だけで判断してはならない。実際の公判での裁判員の様子、裁判官の振る舞い、などを自分の目で検証する必要があるだろう。
適正な手続きによって、罪を犯した人間に相応の刑罰が課せられることは当然でも、被告人に対して不当に不利な判断が行われてはならない。それは、市民ができるだけ自由に生きていける社会にするために必要だ。そのためには裁判員裁判で、裁判官・裁判員だけではなく、検察官の振る舞いも、あるいは弁護人の対応だって監視しなければならない。
裁判員裁判時代の裁判傍聴運動が広がって欲しい。次の機会にはぜひ実際に傍聴したい。