中立であるべき司法を問い直す ― いま、考えよう“砂川裁判”  
2014年8月25日
土屋源太郎さん講演会
 1950年代、東京都の米軍立川飛行場の拡張工事に反対するたたかいが繰り広げられ、1959年、その砂川事件の裁判で東京地裁は駐留米軍を違憲とする判決を出しました(伊達判決)。ところが検察は跳躍上告し、その年のうちに一審判決を破棄し差し戻す最高裁判決が出されました。
 2008年、米公文書館は、当時の米駐日大使が日本政府に跳躍上告を促していたことを示す文書を開示しました。その後、最高裁の田中耕太郎長官に関わる文書も見つかりました。田中長官は米駐日大使に会って裁判の審理情報を伝えたり、一審判決破棄を予告していたのです。駐留米軍違憲判決はそのような状況の中で覆されたのでした。
 砂川事件の裁判で有罪となった土屋源太郎さんらは今年、その最高裁判決は公平な裁判ではなかったとして「免訴」を求める再審請求を行いました。
 7月29日、その土屋さんの講演会が神奈川県内で開催されました。土屋さんはこの再審請求で「中立であるべき司法を問い直す」決意を表明されました。(H・O)