無実の人を国家が罰する不正義を許すな!
−奥西さん・袴田さん支援の集い(12/8)のご案内
 
2013年11月18日
瑞慶覧淳さん(日本国民救援会副会長)
 
※クリックすると詳細をご覧になれます。(PDF)  
 10月16日、最高裁は、名張毒ぶどう酒事件の第7次特別抗告を棄却する不当決定を出しました。袴田事件においてもいまだ再審開始決定が行われていません。名張事件の奥西さんも袴田事件の袴田さんも、無実であるにもかかわらず、高齢となり病気に苦しみながらも、いまなお囚われの身から解放されずにいます。
 無実の人を国家が罰することは、公正な司法で守られるべき国民すべてに対する不正義にほかなりません。私たちは下記集会を開き、奥西さん・袴田さんを支援するたたかいを広げることにしています。多くの方々のご支援をお願いします。

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無 実 の 死 刑 囚
−奥西勝さん・袴田巌さんを救え!12・8支援の集いのご案内

各 位

 日頃より、名張、袴田事件をはじめ冤罪事件にご支援いただきありがとうございます。
 この間、全国のみなさんの粘り強い支援活動を力に、足利、布川、東電OL殺人事件の再審無罪確定をはじめ、東住吉冤罪事件の再審開始など大きな前進を勝ち取ってきました。
 しかし、10月16日、最高裁第1小法廷(櫻井龍子裁判長)は、名張毒ぶどう酒事件の第7次特別抗告を棄却する不当決定を出しました。決定は、検察側の主張を鵜呑みにして「弁護側が新証拠として提出した証拠は、毒物がニッカリンTであることと矛盾しない」「自白の信用性にも影響を及ぼさない」と決め付け、弁護団が提出した新証拠や意見書に全く答えることなく名古屋高裁決定を追認しました。
 また、事実上、再審請求人と弁護人に無罪の立証を求めるなど挙証責任の転嫁であり、「疑わしきは被告人の利益に」の刑事裁判の鉄則は再審にも適用されるとした最高裁「白鳥・財田川決定」に反する不当極まる決定です。
 一方、袴田事件の第2次再審請求審は、5年間にわたる審理を踏まえて、12月2日までに検察、弁護側双方の最終意見書を裁判所に提出することが決定されました。同時に、弁護団が求めていた最終意見書にもとづく弁護団と袴田秀子さんの意見陳述が12月16日に行われ、これで事実調べは終了します。この間、再審の最大の争点である「犯行着衣」とされた5点の衣類について、DNA型鑑定や味噌漬け実験をはじめ証拠開示によって、5点の衣類が捏造であったことが明らかにされてきました。来年3月までには、再審開始の可否について裁判所が判断する見通しです。
 名張毒ぶどう酒事件は、第8次の再審請求が名古屋高裁刑事第1部に申し立てられました。奥西さんは、今年5月に手術を行い、その後2度も危篤状態になりました。両事件とも事件発生から半世紀もの歳月が経っても、いまだに司法によって救済されず、死刑の恐怖と長年の拘禁生活による病気とも闘いながら無実を叫び続けています。両氏の一刻も早い救出が求められています。
 私たち各冤罪・再審事件の当事者と支援者は、名張、袴田両死刑再審事件が我が国の冤罪事件被害者の深刻な現状を示していると思い、司法の専門家との交流と学び合いを通じて、いま私たち市民にできることを探っていきたいと考え、今回の集いを計画いたしました。
 無実の人を国家が罰することは、公正な司法で守られるべき国民すべてに対する不正義にほかなりません。一人でも多くの皆様が日比谷公園に足を運び、ともに考える機会を共有できることを願っています。

2013年11月


日時 12月8日(日)13時半〜16時(13時開場)
会場 日比谷コンベンションホール(日比谷図書文化館(旧日比谷図書館)地下)
協力券 500円

【集いの主な内容】
記念講演 ■「死刑再審事件の現状と課題」
  大出良知(東京経済大学教授)
  ■名張毒ぶどう酒事件弁護団報告
  ■冤罪袴田事件・獄中手記朗読劇
  朗読 側見民雄、田中泰子
  ■サックス演奏  中川美穂

主催
「無実の死刑 奥西勝さん・袴田巌さんを救え!12・8支援集会の集い」実行委員会
連絡先 〒113−8463 東京都文京区湯島2−4−4 平和と労働センター5階
TEL 03−5842−5842 FAX 03−5842−5840

【実行委員会の構成団体】
名張事件無実の奥西勝さんを守る東京の会、袴田事件の再審を求める会、大崎事件を支援する首都圏の会、冤罪・北陵クリニック事件を支援する関東連絡会、冤罪・豊川幼児殺人事件を支援する東京の会、布川事件国賠裁判を支援する会、なくせ冤罪!市民評議会、再審・えん罪事件全国連絡会、日本国民救援会中央本部、同東京都本部、同千葉県本部、
同神奈川県本部(順不同12団体)