司法は、獄中死を望んでいるのか? − 名張事件の映画「約束」  
2013年1月21日
映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」

 三重・名張毒ぶどう酒事件とその裁判によって構成された映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」が完成し、その上映会に行ってきました。
 この事件については以前当ページで次のような情報を発信してきました。
  「名張毒ぶどう酒事件 不当決定に思う」近藤千佐子さん(愛知奥西勝さんを守る会
  「名張事件の現状と問題点」田中哲夫さん(名張事件全国ネットワーク事務局次長
 1961年に奥西勝さんがぶどう酒に毒物を混ぜ、5人を殺害したとして逮捕されました。奥西さんは一審では無罪でしたが、二審の逆転死刑判決が確定しました。その後再審請求が認められたこともありましたが、それも覆され、現在最高裁で審理中です。2013年で87歳となった奥西さんはいまも死刑囚として拘置所に閉じ込められています。
 この映画では、奥西さんの逮捕と裁判の経緯、無実を訴える奥西さんの気持ちなどを、当時の記録と俳優・仲代達矢さんの演技などで明らかにしています。奥西さんが支援者と生き抜く「約束」をしたシーンなどは胸を打ちます。
 こんにちの司法のあり方を問う作品です。

 2月16日(土)から映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」のロードショーが始まります(上映館は東京渋谷のユーロスペース)。
 この映画の公式ページはこちらです。