弁護士の今日的あり方を考える  
2012年11月19日
日弁連シンポジウム「夢の実践に向けて」

 2012年11月14日、日本弁護士連合会若手法曹センターが、弁護士の「より深く、より広い」活躍の場を司法試験合格者や司法修習生などに紹介するシンポジウムを開催しました。
 弁護士会の中には、弁護士の数が増え過ぎている、という意見も多いようですが、このシンポジウムでは、弁護士が活躍する場はなお拓けていることがパネラーの弁護士から口々に語られました。また、弁護士の側から市民の中に入っていき、市民への法的サポートをしていくことの重要性も指摘されました。
 シンポジウムでは、新人弁護士が法律事務所になかなか就職できず、「ノキ弁」(=法律事務所の軒(ノキ)だけを借り、あとは自前で仕事をする弁護士)、「即独」(=法律事務所に就職するのではなく、即独立開業する弁護士)が増えていることについても議論になりましたが、「ノキ弁」や「即独」の方が法律事務所の勤務する弁護士よりも、むしろ自分のやりたい仕事ができ、夢を叶えていける場合もあることが語られました。重要なことは弁護士が自らの夢を持って仕事をしていくことだということが強調されました。
 「基本的人権を擁護し、社会正義を実現する」という弁護士の使命を自覚しつつ、自らの夢を実現していく弁護士を増やすことは司法制度改革の重要課題だとあらためて感じました。
 この日、日本弁護士連合会若手法曹センターによる『弁護士の夢のカタチ』という本が刊行されました。(H・O)